鬼平犯科帳[決定版](十二)

購入した作品の読み方

あらすじ

江戸の盗賊たちに「鬼の平蔵」と恐れられている、「鬼平」こと火付盗賊改方(ひつけとうぞくあらためかた)長官・長谷川平蔵の活躍を描く時代小説の金字塔。

火付盗賊改方とは江戸の特別警察とでもいうべき組織。その長官を務める旗本の平蔵は、若い頃、「本所の銕(てつ)」と呼ばれ、無頼の者からも恐れられた乱暴者だった。「悪を知らぬものが悪を取りしまれるか」と、人情の機微に通じた鬼平が悪を退治する。

中村吉右衛門が鬼平を演じたテレビ版をはじめ、映画、舞台、マンガと様々な形で愛されてきた作品で、2017年に放映されたアニメ「鬼平 ONIHEI」も大きな話題に。
「アニメもスゴイが、原作はもっとスゴイ!」と20~30代にも、このところ鬼平の魅力が伝わっています。

2017年は「鬼平」が誕生して50周年。これを記念して全24巻を、ふりがなを増やして読みやすくなった決定版を刊行します。

第十二巻に収録されているのは以下の作品。

賊に兄を殺され、跡を継いで同心となった男がはまりこんだ深み。「いろおとこ」
ともに剣の修業を積んだ男と平蔵が思わぬ形で再会する「高杉道場・三羽烏」
商家がみな殺しにされ事件を探る密偵・伊三次が、品川宿で見かけた男とは。「見張りの見張り」
平蔵がもっとも信頼する六人の密偵が、宴席での冗談から、ちょっとした企みを…。「密偵たちの宴」
市中を見回る平蔵に声をかける男。ひそかに客をとる素人女がいるという。「二つの顔」
遊所にいりびたる平蔵の長男、辰蔵が喧嘩をうった相手は女。「白蝮(しろまむし)」
双方から相手を殺すように持ちかけられた小悪党の行く末を描く「二人女房」