国債が暴落しても長期投資家は平気だよ

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あらすじ

 やたらと不安を煽るのは好きではないが、日本の国債はいつ暴落してもおかしくない。
 国債の暴落と長期金利の急上昇、そして強烈なインフレの襲来は、もう時間の問題と覚悟しておこう。いざ「その時」が訪れても、慌てなくて済む。

 そうは言うが、国債暴落の気配など、どこにもないじゃないか?
 長期金利だって史上最低水準に張りついたままじゃないの?
 インフレを心配する前に、デフレをどうにかするのが先なのでは?
 日本経済の長期低迷とジリ貧すら、まだ克服できていないじゃないか?

 現状は、確かにその通り。国債暴落どころか、借金財政を賄うための国債増発に、何の支障もきたしていない。

 まあ、10年から15年したら分かる。その頃には、国債暴落やひどいインフレによる経済や社会の大混乱も一段落していよう。われわれ長期投資家と、何もせずユデガエルになってしまった人たちとでは、天と地ほどの差となっているだろう。

 長期の株式投資を、今すぐにでも始めることだ。投資なんて安く買っておいて、高くなるのを待って売るだけのこと。暴落相場を「待ってました」と買いに行くのが長期投資である。安く買っておけば、どこで売っても利益が出る。この長期投資の感覚とリズムを、今のうちから養っておくのだ。
 そうしておけば、暴落相場に対する免疫力がどんどんついてくる。この免疫力こそが、読者の皆さんを救ってくれるはず。

 多くの読者が10年もしくは15年後に、「本書で長期投資を始めて良かった」となってくれたら、同じ長期投資家仲間として本望である。