オーダーメイド殺人クラブ
購入した作品の読み方あらすじ
クラスで上位の「リア充」女子グループに属する中学二年生の小林アン。死や猟奇的なものに惹かれる心を隠し、些細なことで激変する友達との関係に悩んでいる。家や教室に苛立ちと絶望を感じるアンは、冴えない「昆虫系」だが自分と似た美意識を感じる同級生の男子・徳川に、自分自身の殺害を依頼する。二人が「作る」事件の結末は――。少年少女の痛切な心理を直木賞作家が丹念に描く、青春小説。
レビュー・口コミ(3件) 一覧へ
誰もが抱えている闇のようなものを描いていて、とても共感できました。
5点青春だなっと、感じました。考え方だとか、とても懐かしくなりました。読んだ頂きたい。
5点直木賞作家、辻村深月が描く青春小説『オーダーメイド殺人クラブ』。青春、といっても爽やかな小説ではなく、大人になれず子供でもいられない思春期の子供たちの危うさが怖いほどリアルに描かれた作品です。小林アンはいわゆる「勝ち組」ですが、本当は猟奇的なものに心を惹かれています。そんな彼女が同じクラスの徳川に「私を、殺してくれない」と頼み、二人の計画は着々と進んでいくのです。この結末がハッピーエンドなのかアンハッピーエンドなのか、人によって意見が分かれると思いますが…ラストまで目が離せない素晴らしい作品でした。