友よ、また逢おう
片岡義男 275円
あらすじ
ビリー・ザ・キッドといえば、アメリカ西部開拓時代のヒーローとして、
数々の小説や映画に描かれてきた。
そのビリーの生きた日々を、片岡義男が書くとどうなるか。
伝説の男による銃の早技は確かに描かれはするものの
ここにあるのは少年から青年に移ろうとする1人の男の
一日いちにちのていねいな積み重ねであり、
主人公である彼さえもがその一部になってしまう
北米大陸の圧倒的な自然、そして時代の苛烈さである。
ビリーが求めたものは栄光ではなかった。
自分を日々新たに鍛え直す、恐怖に似た未知のほうへ
彼はいつも向かっていったのだ。