なぜ今、シュンペーターなのか
あらすじ
ケインズと並んで、20世紀を代表する経済学者の一人であるシュンペーター。
20代にして独自の経済理論を打ち立てたこの天才は、経済学だけではなく、
現代の経営の最重要事項である「企業家」「イノベーション」をはじめ、
「創造的破壊」といった画期的な概念を、100年も前にその経済理論の
中核として位置づけました。
その考え方はピーター・ドラッカーに継承され、スティーブ・ジョブズのような
現代世界を変えた優れた起業家によって具現化されています。
▼グローバル企業の成長原理を解き明かす「イノベーションの授業」
シュンペーターは、経済学者としては、ウィーン大学から
ドイツの名門・ボン大学を経て渡米。
ハーバード大学での教え子はサミュエルソン、ガルブレイス、ソローなど、
現代経済学における大家やノーベル賞受賞者たちを数多く輩出しました。
著者は、KFC、ペプシ、ナイキやLVMHゲランなど4社の外資系企業の
日本法人トップを務め、現在はFiNCやCreww、エアウィーヴなど、
注目のスタートアップ企業数社の経営に携わっています。
本書は、実務家としてシュンペーターの著作を読み解き、ドラッカーの
マネジメント論に継承された考え方を、クリステンセンの指摘した
イノベーションのジレンマを見事に克服したジョブズが残した足跡を、
シュンペーターの指摘した原点と対比させながら、その本質をより深く
掘り下げたものです。
今日ではマネジメントの重点が、「モノ」や「カネ」から「ヒト」へ、
管理中心からイノベーション中心へ大きくシフトしています。
そのため、かつてないほど自律的な個人の創造性が重要視されるように
なったのが今日の経済社会なのです。
本書では、シュンペーターを中心とした先人たちの足跡などをたどりながら、
「イノベーション」の本質を探ります
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