胸に吸いこむ潮風
片岡義男 275円
あらすじ
彼女がちょっかいを出す18歳の夏の終わり
片岡義男の小説の登場人物たちは、18歳という若さにあっても、巧みにステーション・ワゴンを操作する。
法的にも許される年齢なのだから当然だ、とでも言うように。
そしてそのステーション・ワゴンは都合によってあっさり譲渡される。
しかし女と男の関係は・・・・・・
三角関係、というのではなくて、女が男2人にちょっかいを出す、という仕方で暮れていく18歳の夏がある。友人同士である男たちは翻弄される、のとは少し違う仕方で、しかし彼女の言うがままになる。
そういう18歳の、夏の終わりの3人の物語。
【著者】
片岡義男
1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。