中国古典の知恵に学ぶ 菜根譚
購入した作品の読み方あらすじ
『菜根譚』はおよそ四百年ほど前に、中国・明代の学者、洪自誠によって書かれた処世訓です。
日本には江戸時代末期に伝わり、これまで非常に多くの人から愛読されてきました。
『菜根譚』は、人生にとって重要な原則を的確にあらわしていると高く評価されていますが、それには、十分な理由があります。
著者の洪自誠は、儒教・仏教・道教という、中国はじめ東洋全体に影響を与えた三大思想について学び、それぞれの足りない部分を他から補うようにして、この本を書いたのでした。
あるページでは苦しみに耐えて努力すべきであると言い、あるページでは心にゆとりを持ち楽に生きることを勧め、あるページでは現実は幻でありすべてを超越して生きるのがよいと語るこの本は、さまざまな状況や心理の間を揺れ動く私たち人間に対して、常に何らかの答えを示してくれる非常に融通が利く書であるとともに、極端に走らずバランスをとって生きることの大切さを教えてもくれているのです。
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日本では昔から数多くの中国古典が親しまれていますが、この「菜根譚」もその一つです。菜根譚は近世中国の明の時代に記された人生の教訓書で、これまでも数多くの翻訳が出版されてきましたが、こちらの中国古典の知恵に学ぶ 菜根譚は、中国古典に詳しくない人でも読みやすいようにとても平易な文章で記しています。これは翻訳者が学者ではなく法律関係のお仕事をされていたこともあり、ビジネスマンなどを対象に書かれているからでしょう。内容としては、原典300以上の条文から現代人に活かせる220項目を抜粋しています。1タームごとは1ページで終わる内容となっていますので、空いた時間にぱらぱらめくるだけでも十分活用できる本です。まさに、木の根っこを噛む様に何度でも読み直して使う本です。