夜想曲 第四夜 ―銀の猫―
ナリタマサヒロ 275円
あらすじ
戦前の東京・麻布十番にある、怜と透という混血の姉弟が営む喫茶店「夜想曲」。ここを訪れた人たちの様々な人間模様を紡ぐ短編小説集。
晩秋の夕暮れ、怜は膝に怪我をして泣いていた少年・陽平と出会う。そして陽平は、小指と薬指が欠けていた。火事で両親を亡くし、親戚に引き取られ暮らしていたが、指のために学校でいじめに遭い、親戚の家では厄介者として扱われる陽平。そんな辛い日々を送っていた陽平は、ある日、木地師の老人・庄吉と出会うのだった……。