不戦無敵の影殺師5

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あらすじ

小手毬がいなくなったら、俺は――

 「異能力制限法」により異能力者はすべて社会から管理され、戦う機会が奪われた現代。

 俺――冬川朱雀と相棒の少女・小手毬は無能力者との戦いが終わり、いつもどおりの生活に戻れると思った。しかしその矢先、小手毬が血を吐いて倒れた。そして意識を失い、俺の隣に眠っている。どうかこれを眠りだと、定義させてほしい。たとえ息をしていなくたって、眠りと言わせてほしい。ふとももに小手毬の重さを感じているから、よりそう思えるのかもしれない。小手毬の重さは意識がなくても変わらない。あいつの頭の重さが俺の脚を支配する。

 どうして、お前の首元、こんなに冷たいんだよ――。
 誰かを倒せば小手毬が目を覚ますのか? 
 ――そんな敵は存在していない。
 最強を目指してあれだけ悩んで、戦って、傷ついた。
 強くなった。なのに俺にはなにもできない。

 俺が何をすれば、小手毬が戻ってくるんだよ! 
 ……誰か、教えてくれ――。

 無能力者との戦いの末に、煌霊でも人間でもない状態に陥った小手毬。果たして彼女を救う手段は存在するのか――。予想外の展開をみせる異能力リアルアクション第5弾!

※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。