シン・防災論―「政治の人災」を繰り返さないための完全マニュアル
鈴木哲夫
もはや災害は常軌を逸するレベルだ。それなのに、政府対応は「人災」ですらある。過去の教訓を生かせ。
能登半島地震の悲劇を徹底取材し、日本災害史をたどり直し、防災に捧げた先人に訊きつつ書き下ろす、著者のライフワーク。
2024年元日に起こった能登半島地震は甚大な被害を生んだが、政府による被害者救済、支援策の遅れがあわらになった。日本では地震災害は避けられないものの、被害をどう食い止め、被災者を支え、復興を牽引するか、それは政治の責任である。長年、最前衛のジャーナリストとして、歴代政権の災害対策を取材し、報じてきた著者は、能登半島地震において過去の教訓が生かされていないことに断腸の思いを抱き、防災論と防災マニュアルの決定版たる本書を書き下ろした。首都圏直下地震、南海トラフ地震を含む、迫り来る巨大災害に備えてーー。
【目次より】
第1章 「能登の悲劇」と「慟哭の惨状」
第2章 政府が繰り返す「被災者とのズレ」
第3章 災害対応も「安全保障」である
第4章 被災地で何を見て、何をすべきか
第5章 日本災害史――政治の大罪を教訓にせよ
阪神淡路大震災/東日本大震災/新潟県中越地震/熊本地震
第6章 心に刻め! 先人の言葉と意志
石原信雄(元官房副長官)/武内宏之(元「石巻日日新聞」報道部長)/村山富市(元首相)/村井嘉浩(宮城県知事)/達増拓也(岩手県知事)/森民夫(元長岡市長)/サンドウィッチマン(お笑いコンビ)/小野寺五典(元防衛大臣)/石破茂(元自民党幹事長) 1,870円