秘蔵写真200枚でたどるアジア・太平洋戦争 東方社が写した日本と大東亜共栄圏
井上祐子
戦後73年間眠り続けていた200枚の写真を初公開!戦時下の日本とはどういう場だったのか。
東方社は陸軍参謀本部の傘下で、対外向けグラフ雑誌『FRONT』など写真宣伝物を制作していた団体である。
東方社のカメラマンが、戦時期に国内および海外で撮影した写真を中心に、アジア・太平洋戦争と戦時期の内外の社会を振り返る。
陽の目を見ることなく眠っていた写真2万点のなかから200点を精選し、詳細な解説とともに紹介。
陸軍参謀本部傘下の写真工房〈東方社〉の実像に迫るとともに、当時の日本・中国・東南アジア各国の変動していく社会をとらえる。
カメラマンたちの視線をとおして見つめる戦争と社会。
【著者】
井上祐子
1963年生れ。立命館大学国際関係研究科前期博士課程修了。現在、京都外国語大学非常勤講師、公益財団法人政治経済研究所主任研究員。専門は近現代日本の視覚メディア史。著書に『戦時グラフ雑誌の宣伝戦―十五年戦争下の「日本」イメージ―』(青弓社、2009年)、『日清・日露戦争と写真報道―戦場を駆ける写真師たち―』(吉川弘文館、2012年)などがある。 2,200円