藤原審爾 16件 人気順 新着順 赤い殺意/罪な女 藤原審爾 夫と子供の不在の一夜、強盗に踏みこまれた、一人の平凡な主婦と強盗との接点を、誰にでも日常的に起こり得る恐怖と描く心理サスペンス「赤い殺意」。貧しく不幸に生まれ、ただ一筋に男に尽くすしかない可愛い女を浮き彫りにする直木賞受賞「罪な女」。精細な心理描写の丹念な積み重ねと、定評のある女の情感描写の双方が響き合って、人間の哀しさと人間愛へと収斂されていく長短編の代表作を収録。 715円 鴉五千羽夕陽に向う 藤原審爾 カラスが主人公の、前代未聞の小説である。 ゴルフ場建設中の作業員詰め所で出る残飯目当てに、カラスがぞくぞくと集まってきた。その数、数千。 ゴルフ場オープンまでなんとか退治したいと決意した従業員たちは、猟銃、毒薬、果てはダイナマイトまで使った。 だが、危険を察知する能力の高いボスガラスは、人間たちの仕掛ける罠をことごとく見破り、かいくぐっていく。そしてついには、反撃にでる! 著者にしか描けない、人間とカラスが繰り広げる戦いは壮絶だ。見事な動物ロマン、必読である。 682円 熊鷹 藤原審爾 熊鷹とは、日本特有の種で、東北、日本アルプスなどで見られ、鷹の中で最大の大きさを誇る。本書は、この熊鷹を主人公に据えた、動物文学の傑作である! 物語は、北海道厚床で民宿を営む寿太郎が、尾白鷲の子を拾って帰る場面からはじまる。一郎と名付けられた尾白鷲は大切に育てられていたが、一般家庭での飼育が禁止されている天然記念物だったため、泣く泣く、動物園に引き渡すことになる。なぜかそれを機に、寿太郎にはいくつもの災厄が襲いかかり、ついには、故郷の秋田に帰ることを決意する。そこで、熊鷹の巣から取ってきた卵をかえし、熊鷹の狩人「乾坤」を育てていく! 682円 怒りて猿よ山を揺すれ 藤原審爾 猿の本能と人間の欲望が激しくぶつかりあう! 餌を求めて神経を研ぎ澄ませ、知恵をしぼり、生きる山猿たち。 人は金儲けのために、そんな猿たちを利用しようとする。 ボス猿・雷電率いる仲間たちは、人間の思惑通りに踊らされてしまうのか。 天然記念物指定、高速道路建設など人間の欲が露わになれば、猿の住む環境は厳しくなっていく。果たして、人と猿が共に幸せに生きる道はあるのか。 野生動物と地域開発とが交錯する至高のエンターテインメント小説! 682円 狼よ、はなやかに翔べ 藤原審爾 超一流の流行作家だった藤原審爾が放った動物小説集だ。 読み応え十分の中編が4作品。 狼が主人公で傑作との評価される「狼よ、はなやかに翔べ」、サーカスの目玉だった黒豹を描いた「黒豹よ、魔神のごとく襲え」、熊の哀しみと人間の無慈悲な凶悪ぶりを対比が見事な「赤い人喰熊」、そして、飼い犬として可愛がられた犬たちが野生化し、野犬となり、人間たちの憎悪の対象となっていく様に迫った「山犬たちが吠える雪夜」。 評論家の中島河太郎は、文庫版の解説でこうつづっている。「著者の動物小説の特色は、主役となった動物の側から描かれて、その心情と行動を見事に捉えている。人間との係わりもあるにしても、かれらの視点から人間の信頼と不信、ないし不可解さを導きだしたたしかさに驚嘆させられる」と。 必読である。 682円 新宿警察(1) 捜査篇 新宿警察 藤原審爾 東京・新宿にある警察署を舞台に、燃えるような情熱をもった刑事たち 聞込みは、運が左右する。不意に思いがけないことをきかれて、すらすら思い出せるものではない。それに、なにか大事な目撃をした者が、聞込みの時に居合せなければ、それきりである。それに喋るほうは無責任で、正確を期そうとするわけではない。それらの悪条件を克服するのは、犯人を捕えないではいられない情熱と運と、足が棒のようになるほど、根気よく聞込みをつづけることである。(「放火」より) 日本の警察小説史上に輝く最大の金字塔、「新宿警察」シリーズが全集として電子で復刊! 本書は短篇集〈捜査篇〉。巻末に書評家・杉江松恋による解説を収録。 *新宿警察 *所轄刑事 *放火 *新宿西口ビル街殺人事件 *刺傷全身三十余カ所 *轢逃げ *新宿その血の渇き *新宿首狩り事件 ●藤原審爾(ふじわら・しんじ) 1921年、東京都生まれ。「小説の名人」と讃えられ、純文学から中間小説、推理小説、犯罪・スパイ小説、歴史・時代小説、恋愛小説など多種多様なジャンルにまたがって作品を発表。初期の代表作『秋津温泉』や、『泥だらけの純情』『新宿警察』など、映画・ドラマ化された作品も数多い。1952年「罪な女」等で第27回直木賞を受賞。 監修:杉江松恋(すぎえ・まつこい) 1968年、東京都生まれ。ミステリーなどの書評を中心に活動中。著書に海外古典ミステリーの新しい読み方を記した書評エッセイ『路地裏の迷宮踏査』(東京創元社)、『読み出したら止まらない 海外ミステリーマストリード100』(日経文芸文庫)など。2016年には落語協会真打にインタビューした『桃月庵白酒と落語十三夜』(KADOKAWA)を上梓。近刊にエッセイ『ある日うっかりPTA』(KADOKAWA)がある。 770円 新宿警察(9) 活劇篇 真夜中の狩人 藤原審爾 うずまく欲望、愛、憎悪……眠らない街・新宿で起きた数々の難事件に挑む 彼は昨夜十時すぎまでちんぴらの傷害事件に取組んでいたし、今日は非番なのだった。その彼を呼び出さなければならないということは、十時以後いくつかの事件がおきて、刑事たちは出はらっているということなのである。それはまた宇野が目の廻るようないそがしい目にあっているということなのである。まったく所轄の刑事は、ばかいそがしい。根来は四つの事件を抱えこんでおり、いま五つ目の仕事が舞いこんできたというわけである。(「優雅な死」より) 日本の警察小説史上に輝く最大の金字塔、「新宿警察」シリーズが全集として電子で復刊! 本書は短篇集〈活劇篇〉。巻末に書評家・杉江松恋による解説を収録。また、本巻のみの特別付録として、〈新宿警察〉全作品リストを掲載している。 *青い公園にて *優雅な死 *刑事稼業 *女体輸出 *春の張込み *真夜中の狩人 *赤い藁 ●藤原審爾(ふじわら・しんじ) 1921年、東京都生まれ。「小説の名人」と讃えられ、純文学から中間小説、推理小説、犯罪・スパイ小説、歴史・時代小説、恋愛小説など多種多様なジャンルにまたがって作品を発表。初期の代表作『秋津温泉』や、『泥だらけの純情』『新宿警察』など、映画・ドラマ化された作品も数多い。1952年「罪な女」等で第27回直木賞を受賞。 監修:杉江松恋(すぎえ・まつこい) 1968年、東京都生まれ。ミステリーなどの書評を中心に活動中。著書に海外古典ミステリーの新しい読み方を記した書評エッセイ『路地裏の迷宮踏査』(東京創元社)、『読み出したら止まらない 海外ミステリーマストリード100』(日経文芸文庫)など。2016年には落語協会真打にインタビューした『桃月庵白酒と落語十三夜』(KADOKAWA)を上梓。近刊にエッセイ『ある日うっかりPTA』(KADOKAWA)がある。 770円 新宿警察(5) 純情篇 若い刑事 藤原審爾 鬼のように厳しく犯罪者に対する刑事にも自分の生活があり、大切な思いがある まったく男らしい奴という定評があり、彼は職務のためには死ななければならないと、覚悟をきめている。三十すぎなのに、まだ独身でいるのも、そのためなのである。それほどの男なのだが、人間にはかわらないのであって、そんな彼にも弱点がある。女のホシをあつかうのが苦手なのである。しかし今の気重さは、苦手以上のもので、ある種のやるせなさをともなっていた。(「ズベ公おかつ」より) 日本の警察小説史上に輝く最大の金字塔、「新宿警察」シリーズが全集として電子で復刊! 本書は短篇集〈純情篇〉。巻末に書評家・杉江松恋による解説を収録。 *新宿製人魚 *新宿でかめろん *ズベ公おかつ *若い刑事 *女そのもののために *新宿生餌 *新宿怨念節 ●藤原審爾(ふじわら・しんじ) 1921年、東京都生まれ。「小説の名人」と讃えられ、純文学から中間小説、推理小説、犯罪・スパイ小説、歴史・時代小説、恋愛小説など多種多様なジャンルにまたがって作品を発表。初期の代表作『秋津温泉』や、『泥だらけの純情』『新宿警察』など、映画・ドラマ化された作品も数多い。1952年「罪な女」等で第27回直木賞を受賞。 監修:杉江松恋(すぎえ・まつこい) 1968年、東京都生まれ。ミステリーなどの書評を中心に活動中。著書に海外古典ミステリーの新しい読み方を記した書評エッセイ『路地裏の迷宮踏査』(東京創元社)、『読み出したら止まらない 海外ミステリーマストリード100』(日経文芸文庫)など。2016年には落語協会真打にインタビューした『桃月庵白酒と落語十三夜』(KADOKAWA)を上梓。近刊にエッセイ『ある日うっかりPTA』(KADOKAWA)がある。 770円 新宿警察(3) 対決篇 復讐の論理 藤原審爾 新宿の裏社会でうごめく人物を焦点にした、暗くて重い人間模様 彼は死んだも同然だったのだが、そんな彼を迎え入れてくれる連中がなくはなかった。俗に悪党とよばれる犯罪者たちと暴力と悪事で暮している連中だった。彼はそれで新宿へ舞いもどり、この部屋へ住みつき、彼等の仲間になった。しかし彼はここではとうてい生きられなかった。彼はまともに将来がある人生にしか興味がないのであり、ここでは生きている気がしなかった。(「生きる気はない」より) 日本の警察小説史上に輝く最大の金字塔、「新宿警察」シリーズが全集として電子で復刊! 本書は短篇集〈対決篇〉。巻末に書評家・杉江松恋による解説を収録。 *生きる気はない *最も殺しやすい男 *逆怨みのバラード *新宿真夜中ソング *復讐の論理 ●藤原審爾(ふじわら・しんじ) 1921年、東京都生まれ。「小説の名人」と讃えられ、純文学から中間小説、推理小説、犯罪・スパイ小説、歴史・時代小説、恋愛小説など多種多様なジャンルにまたがって作品を発表。初期の代表作『秋津温泉』や、『泥だらけの純情』『新宿警察』など、映画・ドラマ化された作品も数多い。1952年「罪な女」等で第27回直木賞を受賞。 監修:杉江松恋(すぎえ・まつこい) 1968年、東京都生まれ。ミステリーなどの書評を中心に活動中。著書に海外古典ミステリーの新しい読み方を記した書評エッセイ『路地裏の迷宮踏査』(東京創元社)、『読み出したら止まらない 海外ミステリーマストリード100』(日経文芸文庫)など。2016年には落語協会真打にインタビューした『桃月庵白酒と落語十三夜』(KADOKAWA)を上梓。近刊にエッセイ『ある日うっかりPTA』(KADOKAWA)がある。 770円 新宿警察(10) あたしにも殺させて 藤原審爾 シャリーと呼ばれるその娘は、少女売春のかすりを取るような顔役だった 一人二人でなく、数人の女の声がする。ほとんど同時に、どっと乱闘がおこったような音が聞えてきた。ちょうど根来が歩いている右側の路地からの騒ぎである。それで根来は、反射的に駈けだし、その路地の中をのぞいた。瞬間、目の前に、若い女が立ちはだかった。はっと根来が立ちどまると、まだ十六、七の黒っぽいツナギのような服のスケバンらしいのが、「見世物じゃないよ、いきなっ」と白い顎をしゃくった。(本文より) 日本の警察小説史上に輝く最大の金字塔、「新宿警察」シリーズが全集として電子で復刊! 本書は長篇「あたしにも殺させて」を収録。巻末に書評家・杉江松恋による解説を収録。 *あたしにも殺させて ●藤原審爾(ふじわら・しんじ) 1921年、東京都生まれ。「小説の名人」と讃えられ、純文学から中間小説、推理小説、犯罪・スパイ小説、歴史・時代小説、恋愛小説など多種多様なジャンルにまたがって作品を発表。初期の代表作『秋津温泉』や、『泥だらけの純情』『新宿警察』など、映画・ドラマ化された作品も数多い。1952年「罪な女」等で第27回直木賞を受賞。 監修:杉江松恋(すぎえ・まつこい) 1968年、東京都生まれ。ミステリーなどの書評を中心に活動中。著書に海外古典ミステリーの新しい読み方を記した書評エッセイ『路地裏の迷宮踏査』(東京創元社)、『読み出したら止まらない 海外ミステリーマストリード100』(日経文芸文庫)など。2016年には落語協会真打にインタビューした『桃月庵白酒と落語十三夜』(KADOKAWA)を上梓。近刊にエッセイ『ある日うっかりPTA』(KADOKAWA)がある。 770円 新宿警察(7) よるべなき男の仕事・殺し 藤原審爾 殺しの依頼をする謎の美女、そして“仕事”を淡々と行う殺し屋は何を思うのか 細身のシガーはむろん作業衣姿とは不釣合いな、贅沢なものだったが、ライフル同様それも彼の仕事の道具なのだった。彼はシガーの先端からのぼる白い煙の行方を見た。ほとんど風はなく、白い煙は真っ直ぐのぼって行き、五、六センチのところで揺らめき、速度を落し、ゆらゆらと乱れながら真上へのぼって消えていた。弾にとっては快適な旅になるにちがいない。(「よるべなき男の仕事・殺し」より) 日本の警察小説史上に輝く最大の金字塔、「新宿警察」シリーズが全集として電子で復刊! 本書は長篇「よるべなき男の仕事・殺し」と短篇1本を併録。巻末に書評家・杉江松恋による解説を収録。 *殺しの角度 *よるべなき男の仕事・殺し ●藤原審爾(ふじわら・しんじ) 1921年、東京都生まれ。「小説の名人」と讃えられ、純文学から中間小説、推理小説、犯罪・スパイ小説、歴史・時代小説、恋愛小説など多種多様なジャンルにまたがって作品を発表。初期の代表作『秋津温泉』や、『泥だらけの純情』『新宿警察』など、映画・ドラマ化された作品も数多い。1952年「罪な女」等で第27回直木賞を受賞。 監修:杉江松恋(すぎえ・まつこい) 1968年、東京都生まれ。ミステリーなどの書評を中心に活動中。著書に海外古典ミステリーの新しい読み方を記した書評エッセイ『路地裏の迷宮踏査』(東京創元社)、『読み出したら止まらない 海外ミステリーマストリード100』(日経文芸文庫)など。2016年には落語協会真打にインタビューした『桃月庵白酒と落語十三夜』(KADOKAWA)を上梓。近刊にエッセイ『ある日うっかりPTA』(KADOKAWA)がある。 770円 新宿警察(2) 風俗篇 新宿心中 藤原審爾 夢破れた若者の葛藤……そして彼らを餌にしようと犯罪組織が手を伸ばす 特捜本部が設けられ、殺しの事件のベテランたちが、必死の活動を続けたからといって、ホシがあげられるとはかぎらない。とりわけこの種の偶発的な事件には、怨恨とか痴情とか金銭利害といった明確な特徴がなく、一つの線を深く追及してみることが出来ない。本庁の星野と所轄の山辺は、ジュクの暴力団関係を、一週間以上も洗ったが、まったく手応えがなかった。(「マリファナ」より) 日本の警察小説史上に輝く最大の金字塔、「新宿警察」シリーズが全集として電子で復刊! 本書は短篇集〈風俗篇〉。巻末に書評家・杉江松恋による解説を収録。 *マリファナ *新宿ぶろんど *新宿その青い果実 *慈悲の報酬 *怨み雨 *新宿ゴキブリ *新宿心中 *当然の復讐 ●藤原審爾(ふじわら・しんじ) 1921年、東京都生まれ。「小説の名人」と讃えられ、純文学から中間小説、推理小説、犯罪・スパイ小説、歴史・時代小説、恋愛小説など多種多様なジャンルにまたがって作品を発表。初期の代表作『秋津温泉』や、『泥だらけの純情』『新宿警察』など、映画・ドラマ化された作品も数多い。1952年「罪な女」等で第27回直木賞を受賞。 監修:杉江松恋(すぎえ・まつこい) 1968年、東京都生まれ。ミステリーなどの書評を中心に活動中。著書に海外古典ミステリーの新しい読み方を記した書評エッセイ『路地裏の迷宮踏査』(東京創元社)、『読み出したら止まらない 海外ミステリーマストリード100』(日経文芸文庫)など。2016年には落語協会真打にインタビューした『桃月庵白酒と落語十三夜』(KADOKAWA)を上梓。近刊にエッセイ『ある日うっかりPTA』(KADOKAWA)がある。 770円 新宿警察(8) 人情篇 新宿裏町小唄 藤原審爾 時として哀れな者、弱者を相手にしなければならない刑事の宿命 子供に罪はないのである。母親をぱくったあと、子供はどうするんだろうなどと思っていると、だんだん根来はしめっぽい気分になってきた。こういう気持ちは、思いがけない危険を招くおそれがある。それで根来は踏みこむ気になった。待機した連中へ、三浦がその旨を知らせてまわってきた。もうあたりはすっかり暗くなり、人通りもめっきり少くなっている。(「黒い膚」より) 日本の警察小説史上に輝く最大の金字塔、「新宿警察」シリーズが全集として電子で復刊! 本書は短篇集〈人情篇〉。巻末に書評家・杉江松恋による解説を収録。 *新宿女絵巻 *田舎刑事 *黒い膚 *恋のあとさき *純情無頼 *鴉のあしあと *新宿あっぷだうん *新宿が殺した男 *新宿裏町小唄 *新宿雪女郎 *勇気ということ ●藤原審爾(ふじわら・しんじ) 1921年、東京都生まれ。「小説の名人」と讃えられ、純文学から中間小説、推理小説、犯罪・スパイ小説、歴史・時代小説、恋愛小説など多種多様なジャンルにまたがって作品を発表。初期の代表作『秋津温泉』や、『泥だらけの純情』『新宿警察』など、映画・ドラマ化された作品も数多い。1952年「罪な女」等で第27回直木賞を受賞。 監修:杉江松恋(すぎえ・まつこい) 1968年、東京都生まれ。ミステリーなどの書評を中心に活動中。著書に海外古典ミステリーの新しい読み方を記した書評エッセイ『路地裏の迷宮踏査』(東京創元社)、『読み出したら止まらない 海外ミステリーマストリード100』(日経文芸文庫)など。2016年には落語協会真打にインタビューした『桃月庵白酒と落語十三夜』(KADOKAWA)を上梓。近刊にエッセイ『ある日うっかりPTA』(KADOKAWA)がある。 770円 新宿警察(4) 新宿 その暗黒の恋 藤原審爾 あこがれと希望をもってこの街に集まった若者たちは、いつしか金のために恋をも売り渡していた 女は誰しもそうなのだが、とりわけ美人は美貌を鼻にかけ、それで人生をくるわせてしまう。彼女も、正にそういう一人で、美貌を武器に、この新宿の盛り場のキャバレーのマダムになったのだが、彼女が得たものは、いくらかましな物質的な自由と、美貌への過信くらいなものにちがいない。根来は、こういう種類の女を、数えきれないほど知っている。(本文より) 日本の警察小説史上に輝く最大の金字塔、「新宿警察」シリーズが全集として電子で復刊! 本書は長篇「新宿警察 夜だけの恋」を収録。巻末に書評家・杉江松恋による解説を収録。 *新宿警察 夜だけの恋 ●藤原審爾(ふじわら・しんじ) 1921年、東京都生まれ。「小説の名人」と讃えられ、純文学から中間小説、推理小説、犯罪・スパイ小説、歴史・時代小説、恋愛小説など多種多様なジャンルにまたがって作品を発表。初期の代表作『秋津温泉』や、『泥だらけの純情』『新宿警察』など、映画・ドラマ化された作品も数多い。1952年「罪な女」等で第27回直木賞を受賞。 監修:杉江松恋(すぎえ・まつこい) 1968年、東京都生まれ。ミステリーなどの書評を中心に活動中。著書に海外古典ミステリーの新しい読み方を記した書評エッセイ『路地裏の迷宮踏査』(東京創元社)、『読み出したら止まらない 海外ミステリーマストリード100』(日経文芸文庫)など。2016年には落語協会真打にインタビューした『桃月庵白酒と落語十三夜』(KADOKAWA)を上梓。近刊にエッセイ『ある日うっかりPTA』(KADOKAWA)がある。 770円 新宿警察(6) 喜劇篇 新宿の夜の神々 藤原審爾 都会に生きる者の孤独や貧困に苛まれる人の危うさ、その人間ドラマを描く ストッキングや下着はそれを脱がせる手間からみると、一円にもならない程度の品物で、処分も面倒なのである。まともな物盗りなら、そんなものを盗って、手懸りをのこしたりしない。つまり盗る以上の気持ちが加わっているのであって、痴話喧嘩の揚句だとか、近親の怨みをかって、そんな目にあわされたという場合が多い。さんざん捜査をさせられ、結局、被害者と加害者に、申しわけありませんと詫びられたりする。(「しなやかな肢」より) 日本の警察小説史上に輝く最大の金字塔、「新宿警察」シリーズが全集として電子で復刊! 本書は短篇集〈喜劇篇〉。巻末に書評家・杉江松恋による解説を収録。 *新宿の赤い空 *しなやかな肢 *甘い汁 *悪事の唄 *へんな夫婦 *新宿夜泣き花 *新宿湿地帯 *新宿の夜の神々 *下着泥棒 *花びらの鼓動 ●藤原審爾(ふじわら・しんじ) 1921年、東京都生まれ。「小説の名人」と讃えられ、純文学から中間小説、推理小説、犯罪・スパイ小説、歴史・時代小説、恋愛小説など多種多様なジャンルにまたがって作品を発表。初期の代表作『秋津温泉』や、『泥だらけの純情』『新宿警察』など、映画・ドラマ化された作品も数多い。1952年「罪な女」等で第27回直木賞を受賞。 監修:杉江松恋(すぎえ・まつこい) 1968年、東京都生まれ。ミステリーなどの書評を中心に活動中。著書に海外古典ミステリーの新しい読み方を記した書評エッセイ『路地裏の迷宮踏査』(東京創元社)、『読み出したら止まらない 海外ミステリーマストリード100』(日経文芸文庫)など。2016年には落語協会真打にインタビューした『桃月庵白酒と落語十三夜』(KADOKAWA)を上梓。近刊にエッセイ『ある日うっかりPTA』(KADOKAWA)がある。 770円 秋津温泉(新潮文庫) 藤原審爾 この秋津の町へ私は十七の初夏、伯母に連れられはじめてやって来た……。自然豊かな秋津の温泉宿を舞台に繰り広げられる、激しくも切ない愛の日々を描ききった作品。1962年に岡田茉莉子と長門裕之が主演し、吉田喜重監督の手で映画化された永遠の名作。 495円 1 TOP 電子書籍(本・小説) 藤原審爾