社会に良いことをする――ユニクロ柳井正に学ぶサステナビリティ
北沢みさ(著)
【内容紹介】
私は、ユニクロの驚異的な成長を支え、他との決定的なプレゼンスの差を生み出している理由は、創業当初から柳井正社長が抱いていた「社会に良いことをする」という志にあると思っている。人々の共感を得続けなければ、成長を続けることはできない。服を作って売ることを通して、社会に良いことをしようと考えた創業者柳井正社長の志が、従業員にも外部パートナーにも伝播し、その共感が製品にも店舗にもサービスにも表れている。それが日本でも世界でも、人々の間に、新たな共感を広げているのだと思う。
本書は、この成長と表裏一体となっている、25年間のユニクロのサステナビリティへの取り組みをまとめたものだ。おそらくユニクロにとっても、このようにサステナビリティ活動をまとめたものはなかったのではないだろうか。
ユニクロの人気商品を取り上げる記事や、憶測で勝手に語られる「ユニクロ論」は世の中にあふれているが、本書はすべて関係者へのインタビュー取材に基づいて書いている。インタビューに応じてくれた人は、実に30人以上に上る。柳井社長の考えをもとに、そこに共感した人たちが、自ら考え、悩みながら、新たな価値を生み出していく過程が、当事者の言葉を通してヴィヴィッドに語られている。この本を読んでくれた人にとって、それらが小さな気づきとなり、これからの世界をつくっていくうえでまた新たな共感が広がっていくことを願う。
【著者紹介】
[著]北沢みさ(きたざわ・みさ)
MK Commerce&Communication代表。東京都出身。早稲田大学第一文学部卒業。メーカー、テレビ局などを経て1999年ファーストリテイリングに入社。ユニクロの初代PRマネージャーとしてブランディングとPRを担当。2018年に独立後は、マーケティングおよびECのコンサルタントとして、小売・アパレル業界を中心に複数企業を支援中。
【目次抜粋】
■ACTION 01 | Kashiwa Sato
クリエイティブディレクター・佐藤可士和氏が語る
ユニクロとの17年間
■ACTION 02 | History
服屋だからこそできること
サステナビリティ活動22年間の歩みと未来
■ACTION 03 | Beginning
社内に育ったサステナビリティの樹
■ACTION 04 | Athletes
世界のトップアスリートと取り組む次世代育成
■ACTION 05 | Refugees
「難民問題は社会的な人材の損失」
22年にわたる難民支援
■ACTION 06 | Disaster
マニュアルのない災害支援
■ACTION 07 | Products
世の中を良くするために、商品を通してできること
■ACTION 08 | Diversity
障がい者の雇用と女性活躍の推進から始まったダイバーシティ
■ACTION 09 | Tadashi Yanai
柳井正社長からのメッセージ
「世界はまだまだ可能性に満ちている」 1,980円