千早茜 18件 人気順 新着順 雷と走る 千早茜 幼い頃海外で暮らしていたまどかは、番犬用の仔犬としてローデシアン・リッジバックの「虎」と出会った。唯一無二の相棒だったが、一家は帰国にあたり、犬を連れて行かない決断をして――。 1,540円 クローゼット(新潮文庫) 千早茜 十八世紀のコルセットやレース、バレンシアガのコートにディオールのドレスまで、約一万点が眠る服飾美術館。ここの洋服補修士の纏子は、幼い頃の事件で男性恐怖症を抱えている。一方、デパート店員の芳も、男だけど女性服が好きというだけで傷ついた過去があった。デパートでの展示を機に出会った纏子と芳。でも二人を繋ぐ糸は遠い記憶の中にもあって……。洋服と、心の傷みに寄り添う物語。(対談・筒井直子、解説・谷崎由依) 649円 マリエ 千早茜 私の幸も不幸も、私が決める。そう、決めた 40歳目前に離婚した桐原まりえは、寂しさよりも清々しさを感じていた。新直木賞作家が描く、おとなの女性の幸福と結婚を巡る物語。 『マリエ』は、『しろがねの葉』で第168回直木賞を受賞されたのが記憶に新しい千早茜さんの最新長篇です。 物語は、主人公の「桐原まりえ」が40歳を目前に離婚したところから始まります。離婚理由には納得がいかないものの、もう誰にも属していない、という軽やかさを感じているまりえ。すべて自分の自由にできる生活が一番大事でそれを危うくする欲望、たとえば恋愛などに呑み込まれたくはない。でも、なにか不安で、なにか取りこぼしている気も……。 ひょんなことで懐いてきた由井君のことは好ましいのだが、折に触れ、7つの歳の差を感じるばかり。そんな折、些細なきっかけと少しの興味から、まりえは結婚相談所に登録します。そこで彼女は、切実な「現実」や結婚に対する思いもよらない価値観を次々と突きつけられるのです。 千早さんは本作を、「生き方」の小説、と話されます。その言葉通り、これまでの千早作品のなかでもっとも著者に近いと言える主人公が、等身大で挑む日常の「冒険」には抜群のリアリティがあります。無防備に新しいことに飛び込んでいける年齢を過ぎて、仕事も落ち着き、結婚生活もリセットされ、コロナ禍に価値観を揺さぶられ……そんな「今」の生き方を問う意欲作です。 考え続けるまりえの軌跡を共に歩めば、きっと、「自分が今後の人生に求める幸せ」の輪郭が見えてくることでしょう。 1,799円 しろがねの葉 千早茜 戦国末期、シルバーラッシュに沸く石見銀山。天才山師・喜兵衛に拾われた少女ウメは、銀山の知識と未知の鉱脈のありかを授けられ、女だてらに坑道で働き出す。しかし徳川の支配強化により喜兵衛は生気を失い、ウメは欲望と死の影渦巻く世界にひとり投げ出されて……。生きることの官能を描き切った新境地にして渾身の大河長篇! 1,870円 神様の暇つぶし 千早茜 親を亡くし一人になった20歳の夏、父よりも年上の写真家の男と出会った――。 男の最後の写真集を前にあのひとときが蘇る。妙に人懐っこいくせに、時折みせるひやりとした目つき。 臆病な私の心に踏み込んで揺さぶった。彼と出会う前の自分にはもう戻れない。 唯一無二の関係を生々しく鮮烈に描いた恋愛小説。 解説・石内都 ※この電子書籍は2019年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 740円 森の家 千早茜 自由のない家族関係を嫌う美里は、一回り年上の恋人と彼の息子が住む家に転がりこむ。お互いに深く干渉しない気ままな生活を楽しむ美里だったが、突然の恋人の失踪でそれは破られた。崩壊寸前の疑似家族は恢復するのか? 血の繋がりを憎むのに、それを諦めきれない三人。「家族という概念は放浪の旅に似ている。人はまるで終わりのない旅のように、いつまでも本当に安らげる自分の居場所を探していく」――千早茜 660円 正しい女たち 千早茜 容姿や年齢、結婚、セックス、お金とプライド… 本音の見えづらい関心事を正しい姿という共通のモチーフで鮮やかに切り取る短編集。 不倫に悩む親友にわたしがしたこと(「温室の友情」)、 同じマンションに住む女に惹きつけられる男(「偽物のセックス」)、 残り少ない日を過ごす夫婦の姿(「幸福な離婚」)――。 偏見や差別、セックス、結婚、プライド、老いなど、 口にせずとも誰もが気になる最大の関心事を、正しさをモチーフに鮮やかに描く短編集。 解説・桐野夏生 ※この電子書籍は2018年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 689円 さんかく 千早茜 「おいしいね」を分け合える,そんな人に、出会ってしまった。古い京町家で暮らす夕香と同居することになった正和。理由は“食の趣味”が合うから。ただそれだけ。なのに、恋人の華には言えなくて……。 三角関係未満の揺れ動く女、男、女の物語。恋はもういらないと言うデザイナーの夕香。夕香の“まかないが”が忘れられない営業職の正和。食事より彼氏より、研究一筋の日々を送る華。一人で立っているはずだった。二人になると、寂しさに気づいてしまう。三人が過ごした季節の先に待つものとはー。 1,650円 人形たちの白昼夢 千早茜 声が出なくなってしまった私は、見知らぬ相手からの招待状に誘われ、レストランを訪れる。給仕人にうながされ料理を口にすると、さまざまな情景が浮かんできて――。(「スヴニール」)荒廃した世界。空爆から身を潜め、不思議な「声」に導かれて目を開けると、自動機械人形(オート・ドール)が現れた。豪奢で美しい、暗殺用の人形に連れられて向かった先には――。(「リューズ」)『魚神』『男ともだち』の著者が贈る、リアルと幻想が溶けあうような12のショートストーリー。 605円 ガーデン 千早茜 放っておいて欲しい。それが僕が他人に求める唯一のこと―― ファッション誌編集者の羽野は、花と緑を偏愛する独身男性。帰国子女だが、そのことをことさらに言われるのを嫌い、隠している。女性にはもてはやされるが、深い関係を築くことはない。 羽野と、彼をとりまく女性たちとの関係性を描きながら、著者がテーマとしてきた「異質」であることに正面から取り組んだ意欲作。 匂い立つ植物の描写、そして、それぞれに異なる顔を見せる女性たち。美しく強き生物に囲まれた主人公は、どのような人生を選び取るのか――。 ※この電子書籍は2017年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 689円 西洋菓子店プティ・フール 千早茜 下町の西洋菓子店を舞台にしたキュートな連作短編集 下町の西洋菓子店の頑固職人のじいちゃんと、その孫であり弟子であるパティシエールの亜樹。甘やかで、ときにほろ苦い連作短編集。 フランス菓子作りを修業したパティシエールの亜樹は、 菓子職人の祖父のもと、下町の西洋菓子店「プティ・フール」で働く。 女ともだち、恋人、仕事仲間、そして店の常連たち―― 店を訪れる人々が抱えるさまざまな事情と、それぞれの変化を描く連作短編集。 巻末にパティシエール・岩柳麻子との対談を収録。 解説・平松洋子 712円 あとかた(新潮文庫) 千早茜 実体がないような男との、演技めいた快楽。結婚を控え“変化”を恐れる私に、男が遺したもの(「ほむら」)。傷だらけの女友達が僕の家に住みついた。僕は他の男とは違う。彼女とは絶対に体の関係は持たない(「うろこ」)。死んだ男を近くに感じる。彼はどれほどの孤独に蝕(むしば)まれていたのだろう。そして、わたしは(「ねいろ」)。昏(くら)い影の欠片が温かな光を放つ、島清恋愛文学賞受賞の恋愛連作短編集。 539円 あやかし草子 千早茜 古い都の南、朽ちた楼門の袂で、男は笛を吹いていた。笛を吹いてさえいれば、男は幸せだった。ある春の夜、笛を吹く男の前に、黒い大きな影が立っていた。鬼だ。笛の音を気に入った鬼は、男に絶世の美女を与え、百日の間は絶対に触れてはならぬと告げるが……(「鬼の笛」)。人ならざるものを描くことで浮き上がる、人間の業や感情。民話や伝承をベースに紡がれた六編を収録した短編集。 528円 男ともだち 千早茜 誰よりも理解しながら決して愛しあわない二人 冷めた恋人、身勝手な愛人、誰よりも理解している男ともだち…… 29歳の女性のリアルな姿と彼女をとりまく男たちを描く直木賞候補作。 29歳のイラストレーター神名葵は、 関係の冷めた恋人・彰人と同棲をしながらも、 身勝手な愛人・真司との逢瀬を重ねていた。 仕事は順調だが、ほんとうに描きたかったことを見失っているところに、 大学の先輩だったハセオから電話がかかる。 七年ぶりの彼との再会で、 停滞していた神名の生活に変化が訪れる――。 解説・村山由佳 743円 カウントダウン【文春e-Books】 千早茜 不思議なことに結婚してからの方が男性から声をかけられるようになった。後腐れなく遊べると思われているのだろうか。 ミヤは四ヶ月半たったら夫のイツキと離婚することが決まっている。 会社の他の男に抱かれたことを、イツキに知られたのだ。悪いのはわたしだった。けれど、許してと言うこともできなかった。 壮絶ないがみ合いが夜通し続く日々。ところが離婚が決まると、穏やかな生活が戻ってきた。「最後くらい楽しく暮そうか」。 そんなとき、あの男から電話がかかってきた。関係が夫に発覚したとき、「あなたの家庭を壊すつもりはないから」と保身に走った男から・・・。 結婚生活の最後に揺れうごく、三十台のキャリアウーマンの心を描く。 305円 桜の首飾り 千早茜 烈しくも切ない、桜と人生をめぐる7つの物語。あたたかい桜、冷たく微笑む桜、烈しく乱れ散る桜……桜の季節に、人と人の心が繋がる一瞬を鮮やかに切り取った、感動の短編集。ステージママを嫌う子役の女の子(「初花」)、謎多き愛人をめぐる二人の男(「花荒れ」)、見知らぬ女性から「青い桜の刺青の標本を探して」と頼まれる大学資料館のアルバイト(「背中」)……現代に生きる男女の幻想、羨望、嫉妬、自己回復、そして成長を、気鋭の作家が描き出す。 521円 おとぎのかけら 新釈西洋童話集 千早茜 母親から育児放棄されかけている幼い兄と妹は、花火大会の夜にデパートでわざと迷子になる。公園で出会った女に連れて行かれたマンションで待っていたのは、甘いケーキと、そして……(迷子のきまり ヘンゼルとグレーテル)。「白雪姫」「シンデレラ」「みにくいアヒルの子」など誰もが知る西洋童話をモチーフに泉鏡花文学賞受賞作家が紡いだ、美しくも恐ろしい7編を収録した短編集。 440円 魚神 千早茜 かつて一大遊郭が栄えた、閉ざされた島。独自の文化が息づく島で、美貌の姉弟・白亜とスケキヨは互いのみを拠りどころに生きてきた。しかし、年頃になったふたりは離れ離れに売られてしまう。月日が流れ、島随一の遊女となった白亜は、スケキヨの気配を感じながらも再会を果たせずにいた。強く惹きあうがゆえに拒絶を恐れて近づけない姉弟。互いを求めるふたりの運命が島の雷魚伝説と交錯し…。 440円 1 TOP 電子書籍(本・小説) 千早茜