国立がんセンターでなぜガンは治らない? 闇に葬られた改革
前田洋平
日本のがん治療・研究の中核拠点とされる国立がん研究センター。
巨額の赤字を抱え、患者からは「がん難民製造工場」とまで批判を浴びていた組織を変えようとした男がいた。
しかし、めざましい成果を挙げていながらも、改革は途中で挫折してしまう。
なぜか? その改革の目指す先が、一つの独立法人の立て直しにとどまらず、日本の医療を大きく揺さぶる可能性を秘めていたからだった。
医師、官僚、政治家、製薬会社、そして患者のそれぞれの視点を織り交ぜながら、2010年から2年間にわたって行われた国立がん研究センターの改革の軌跡を描き出し、その先にある日本の医療政策の問題点を浮き彫りにする。
日本の医療の司令塔は、いったい誰なのか・・・・・・。 804円