竹林七草(著)/藤ちょこ(イラスト) 2件 人気順 新着順 猫にはなれないご職業2 竹林七草(著)/藤ちょこ(イラスト) 吾輩は猫又である。化け猫と一緒にするな! 吾輩は猫又である。現在無職である。 かの有名な歌にもあるように、吾輩のような妖異にゃ学校も試験もなんにもないのは昔から知っていた。だが無職になって初めて職業紹介の場もないことに気がつき落胆しているのだ。 そんな吾輩の心中を知ってか知らずか「私、おばあちゃんと同じ、陰陽師になるよ!」と宣言した桜子は、自分の修行になりそうな怪異スポットを探しておる。 ある日、桜子がいわくつきの廃屋から帰ると国東茉莉という1人の少女を連れていた。 「お願いします! 祓って欲しい鬼がいるんです……鬼を、祓ってください!」 桜子との会話から察するに、この少女は廃屋に1人でおり何をしていたかは話してくれていないようである。そして鬼の姿、形ですら答えられないという。 茉莉自身も何か事情があって答えられないようにも思えるが、これっぽっちの情報では……と吾輩が困っていると、桜子は「困ってるなら力になるよ。大船に乗った気でいなよ」といった。 いやはや――桜子、困っているならどんな依頼人でも助けたいと思えるおまえはやっぱり藤里の人間だよ。現当主である桜子が受けた依頼だ。吾輩はその意思に沿う働きをしようではないか。 ※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。 627円 猫にはなれないご職業 竹林七草(著)/藤ちょこ(イラスト) 吾輩は猫又である。化け猫と一緒にするな! 凄腕陰陽師として名を馳せた春子が寿命で亡くなり、唯一の肉親を失った孫・桜子。悲しみにうちひしがれる彼女を見守る者がいた。飼い猫・タマ。タマは妖怪・猫又であると同時に陰陽師として春子の相棒だった。人語を解するタマは「まだ家族はいるぞ」と伝えたい。だがそれは出来ない。生前から春子は「桜子には陰陽師について何も知らないまま生きて欲しい」と願っていたからだ。しばらくして桜子の親友である命が声なき声に操られ、春子によって施されていた封印を解いてしまう。それはかつて桜子を喰らわんと襲ってきた妖怪。伝説の妖狐九尾にせまる八尾だった。 だが自分の死で封印が弱まる事を考えていた春子はタマと共に備えていた。桜子を守るため、タマは八尾の封印を破ってしまった命に協力を要請する。春子亡き今、代わりに人手がいる。 初めはタマが話すことに驚く命であったが、徐々にタマの想いを理解する。 『桜子を助けたい』 それが1人と1匹に共通する願いであった。そして八尾襲来。タマが八尾の圧倒的強さで絶対絶命になるが、なんとか囮になり目的地へ誘導。タイミングを合わせ命が、春子とタマの全てを込めた、陰陽道の真髄「蒼龍」を解き放つ。 ※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。 660円 1 TOP 電子書籍(本・小説) 竹林七草(著)/藤ちょこ(イラスト)