金成陽一 2件 人気順 新着順 おとなのグリム童話 金成陽一 「現実」が厳しければ厳しいほど、人びとのファンタジーが花開く場所はメルヘンの世界以外にはない。メルヘンは生や死、哲学的命題まで簡単な表現で提示する。「グリム童話」のあまり知られていない話から想像力の意味を探る。 【目次】 第1章〈しあわせ〉のゆくえ (1)「しあわせハンス」 (2)「漁師とその妻」 (3)「六人の家来」 第2章 兄と弟のはなし (1)「命の水」 (2)「唄う骨」 第3章 愛と憎しみのかなた (1)「お墓へはいったかわいそうなこぞう」 (2)「親不孝なむすこ」 第4章 かぎりないユーモア (1)「ものぐさ三人兄弟」 (2)「おいしいおかゆ」 (3)「もの知り博士」 1,650円 賢治ラビリンス 金成陽一 創作童話の世界への誘い! グリム童話研究者によるユニークな「賢治論」。 今頃、なぜ「宮沢賢治」なのか? それは、かつて思いがけなくも雑誌「国文学」に掲載された 文章「セロ弾きのゴーシュ」論を読み返したからだった。 もう一つの理由はといえば、かつて、年配の同僚だった日本文学研究者が 「賢治童話はたぶん日本文学だけしかやってない者には手ごわい。 『注文の多い料理店』は良いコメントを書こうとしてもなかなか うまく料理できないんだよ。」とよく話していたことを想い起こしたからだ。 賢治の作品は、文学のみならず、植物、生物、化学、鉱物、天文学、農学、 音楽、宗教等多岐にわたる。 日本の「創作童話」という狭い檻の中に、それはとても入り切るはずもない。 様々な助言をもらったこの先輩教授が亡くなってはや十年近くが過ぎ去った。 もう一度、賢治童話について考えるきっかけを与えてくれた教授に感謝だ。 本書で取り上げた賢治作品は以前から気になっていた小品だ。 賢治のよく知られた大作に関する評論はごまんとあるから、あまり取り上げら れずにいる作品にスポットを当てたかたちである。 独文学者による比較文学論的「賢治童話」読解の試み。 2,420円 1 TOP 電子書籍(本・小説) 金成陽一