城谷歩 24件 人気順 新着順 実説 城谷怪談 撰集四 城谷歩 1.「ドーベルマン」 50年輩の鈴木さんという男性は木枯らしの吹く寒い晩になると、かつて不慮の死を遂げた親友の事を思い出す。事の起こりは今から三十年以上も昔、鈴木さんと親友のシンヤ君が学校帰りの路地で出くわした一頭の犬だった。野良犬と化した大きなドーベルマンが牙をむいて2人に近づいてくる。恐怖のあまり傍にあった板切れを振り回しけん制したところ、それが犬の額にぶつかってしまい、錆び釘が飛び出ていて犬の眉間に突き刺さってしまった。この時、シンヤ君は聞いてはいけない声を聞いてしまうのだが……。 2.「ジョーク」 海上保安庁の船員である23歳の青年ヨネ君の体験。船員になって間もない夏、休暇のスケジュールを道東にいる親友に伝え、小樽まで迎えに来てもらう約束をした。親友は高校時代から仲の良いお人よし。 二人は約束の日、久しぶりの再会を喜び昼食を済ませると夕方に札幌を立ち、一路地元を目指したのだがその道中、怪談好きのヨネ君は怖がりの友人にある悪戯を仕掛けようと思いつく。見えもしない幽霊が見える振りをして、翻弄してやろうと……。軽はずみなジョークのつもりだったのだが、思いもよらない結末が待ち受けていた。 3.「Iさんの話」 六本木で飲食店を何軒も経営しているIさんは非常な霊感の持ち主でもある。そのIさんがおよそ二十年前、先輩に初めて連れていかれた都内でも指折りのキャバクラで一歳年下のホステスさんとすっかり馴染みとなった。仕事が立て込み一ヶ月ほど振りにお店に顔を出すと、そこには眠れずにげっそりとやせ細った彼女の姿があったのだが、その理由を聞けば、ここ一カ月、深夜になると何かが彼女の部屋に「やってくる」ということだった……。 4.「バタトンネル」 埼玉県飯能市にある通称ハタトンネルは有名な心霊スポットである。全寮制の高校に通っていた秋山君は小さい頃から怪奇現象に興味深々、あちこち心霊スポットを巡るのが趣味だった。いつもビデオで現場を映像に納め後から見直しては楽しんでいたのだが、その年も悪友と連れ立ってどこに行こうかと算段を練っていると同級のY君を同行させようということになった。臆病者の友人を連れていき現場で驚かしてやろうというつもりだったのだが、そのいたずら心が招いた悲劇の結末とは……。 440円 実説 城谷怪談 撰集六 城谷歩 1.「福岡駅傍レディースホテル」 若い女性タレントと、霊感の強いその母親が共に体験したエピソード。 当時小学生だった体験者とその母は、夏の夜、福岡市内にある一軒の女性専用のビジネスホテルに宿泊することとなった。 夜も更けており、二人はチェックイン後、早速汗を流そうと地階にある大浴場に入ることにした。母子二人だけのはずの深夜の浴場の引き戸が開き、一人の人影がゆっくりと入ってきたのだが・・・。 2.「札幌市北区心霊屋敷」 北海道在住でバスガイドを務めるナオちゃんという女性の体験談。 昭和53年冬。ナオちゃんの家族は父親の仕事の都合で釧路から札幌に急に引っ越すことになった。急なこともあり、家族五人で住まえる一軒家を適当に見繕ってほしいと不動産屋に一任し、決まった転居先は札幌市北区の中古賃貸の5LDKだった。ところが越してきて間もなく家族が一人ずつ不慮の事故に遭い、意識不明の重体に陥っていく。 唯一無事だと思われた父親も遂に川に車ごと転落し、身体は無事だったものの記憶喪失になってしまった。その原因が紐解かれていくにつれ明らかになったのは・・・。 3.「影踏みチイちゃん」 小学校の教員を務めていた青田さんが、かつて地方の古い小学校で高学年のクラスの担任をしていたころの事。ある時期、学校中の生徒が「影踏み鬼」という遊びに夢中になったことがあったそうだ。夢中という言葉ではもはや説明できないくらい、休み時間や放課後になると全員が校庭に駆けだしていく。ある日の夕暮れ時、職員会議を終え、クラスに置いたままの荷物を取りに教室に向かう途中、西日の差しこむ木製の廊下でふと気づいて足を止める。三階の廊下の窓から下を見下ろすと中庭で影踏み鬼に興じる生徒の姿。ところが次の瞬間、違和感を覚えて振り返った対面にある壁を見た青田さんは慄然として息を飲んだ。 4.「木偶」 五十代のその女性にはマモル君という一人息子がいる。今から十年余り前、家族で新築の一軒家に引っ越して間もないある時、マモル君が一人の友人を家に連れて来るようになった。かつては学校から帰ってくるなり、暗くなるまで外で遊んでいたマモル君だが、二人は決まって夕方まで二階の子供部屋にこもるようになっていった。次第次第にやつれていく息子を不審に思った彼女はある日こっそりと子供部屋の様子を伺ってみるのだが。 「食べたけど全部吐いてるから大丈夫」「本当に?」「うん、僕神様になれるかな」という異様な話し声が聴こえてきたのだが・・・。 440円 実説 城谷怪談二席目「電話ボックス」 城谷歩 雪降りしきる12月の札幌。当時中学生だったY君は、初恋の相手と毎夜のようにこっそりと電話をしあっていた。ある夜、Y君は母親に長電話を咎められ、自宅の電話を禁じられてしまう。仕方なく、家の前にある電話ボックスを使う事にしたのだが・・・。そこで彼を待ち受けていたのは背すじも凍る不可思議な体験だった。そして、謎に包まれていた怪体験はその数年後に思いもよらない形で真相を顕す事になったのだが・・・。 ※内容は「電子書籍 実説城谷怪談 撰集一」に含まれている「電話ボックス」と同一です 110円 実説 城谷怪談四席目「玄関」 城谷歩 およそ10年程前、一人の若者が舞台俳優を目指して劇団に入団してきた。屈託なく華のある男ではあったが、ある夏の夜、彼が住まう一人暮らしのアパートに帰って来た時、立て続けに奇妙な体験に巻きこまれてしまう。初めての怪奇現象は、結局解決をみる事なく数日が経つ。そして、更なる恐怖が彼らを飲み込む事になる。果たして何が起きてどうなってしまったのか。 ※内容は「電子書籍 実説城谷怪談 撰集一」に含まれている「玄関」と同一です。 110円 12 TOP 電子書籍(本・小説) 城谷歩 2ページ目