地球に住めなくなる日 「気候崩壊」の避けられない真実
デイビッド・ウォレス・ウェルズ(著)/藤井留美(訳)
平均気温が4℃上昇した世界はどうなるのか?
現状の二酸化炭素排出ペースが続けば、今世紀末までに平均気温が4℃上昇するという予測が現実味を帯びてきます。4℃の上昇で、下記のことが起こります。
・地球規模の食料危機が毎年発生する。
・酷暑関連の死者が全体の9パーセント以上を占める。
・複数の気象災害が1か所で同時発生することが増え、損害は世界全体で600兆ドルに達する。
・紛争や戦争が倍増する。
現状での「最良の予測」とされる2℃であっても、4億人が水不足に見舞われ、北半球でも夏の熱波で数千人の死者が出るとされています。しかももっと早くその世界が訪れるかもしれません。温暖化がもたらすものは海面の上昇だけではありません。殺人的な熱波、大規模な洪水・山火事、深刻な大気汚染、経済破綻、気候戦争など、さまざまな脅威が複雑に絡みあい、壊滅的な状況へと向かわせるのです。本書で描かれるのは、温暖化が進むとどうなるかの具体的な世界です。人々の生活や、社会、政治、経済の変化がリアルにあぶり出され、「最悪の未来」が訪れたらどうなるのか実感できるでしょう。戦慄の未来を回避するために残された時間はわずかです。著者は警鐘を鳴らすとともに、エネルギーおよび輸送システム、農業・工業などの面から、大転換を遂げるために何をすべきかを提言、より良い未来へと希望をつなげます。 2,090円