AI・機械翻訳と英語学習 教育実践から見えてきた未来
山中司
必修の英語授業にAI・機械翻訳を正式導入した立命館大学。
日本の大学初のその試みから見えてきたものは何か。
AIテクノロジーは、語学学習の常識を変えていくだろう。
それが、ネイティブ至上主義を覆す可能性すらあるのだ。
各種試験の意味についても再考を促すことになるだろう。
そして何より、英語力を効率的に上げる力を秘めている。
学習・教育のゲームチェンジャーとしてのAI・機械翻訳。
新たな未来を誘うその姿が、今、鮮やかに浮かび上がる!
[執筆者](執筆順)
山中 司・山下美朋・近藤雪絵・神原一帆・木村修平
杉山滉平・西澤幹雄・中南美穂・豊島知穂・鳥居大祐
【目次】
PART 1 メディアが変わる、知が変わる
――AIテクノロジーが英語教育にもたらすインパクトを探る
01. 機械翻訳や生成AIがもたらした新たな英語との付き合い方
――英語は母語話者だけのものではない
02. 激震の英語ライティング教育
03. 表現することへの回帰
――my ownの誇りと自信
04. 知識の伝達から蒸留へ
――「教師」としての機械翻訳論のための試論
05. AI時代に期待される英語教育の素描
――新・プロジェクト発信型英語プログラム
PART 2 機械翻訳や生成AIの上手な英語学習への活用の仕方
――最新の取り組みが示唆するいくつかの視点
06. 機械翻訳の英語学習的使い方とChatGPTへの展開
07. 機械翻訳を活用したライフサイエンス系大学院科目での実践
――科学的基礎と英語力がなければ機械翻訳ツールは使いこなせない
08. 実際の機械翻訳の使われ方を見る
――パターン化と傾向
09. 翻訳学の知見を機械翻訳に生かす
――機械翻訳における指導法の模索
10. 教育現場への提供を通して見えてきたAI翻訳の〈みらい〉
PART 3 機械翻訳から生成AIへ
――ChatGPTがもたらす英語教育の未来予想図
11. ChatGPTを大学英語教育で使い倒す中で見えてきたいくつかの論点
――結びに代えて 2,200円