紀伊半島 潮岬殺人事件 旅行作家・茶屋次郎の事件簿
梓林太郎
旅行作家・茶屋次郎の学友・袋田が一枚の肖像画を持参した。大阪・天王寺のホームレスの露店で見つけたこの絵のモデルが、父親の遺した謎の写真の美女と同じだったので買い求めたという。
女の正体を探ってほしいとの希望に、雑誌連載の取材を兼ねて乗り出す茶屋。だが、写真の裏に書かれた「串本」の文字を手掛かりに出向いた南紀串本・潮岬で、彼女は六年前に絞殺されていた!
やがてその女性に思いを寄せていた男までもが犠牲に……。肖像画に秘められた数奇な物語とは?
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