パーミリオンのネコ(4) “魔の四面体(テトラヘドロン)”の悪霊
竹本健治
多くの人命をのみこむ魔界に宇宙を彷徨う「悪霊」が取り憑いて…
“魔の四面体(テトラヘドロン)”…。パネラ、テオ、ドーコンボー、ミネルヴァという四つの恒性に囲まれた死の海域である。過去九十年間に百八十件もの事故が発生している魔界だ。この謎の究明に乗り出した宇宙スナイパー・ネコとノイズだったが、いきなりの災厄が二人を襲う。事故を引き起こすといわれる「悪霊」の正体とは一体何なのか…? 表題作をはじめ全六作を収録した「パーミリオンのネコ」シリーズの短編集。
●竹本健治(たけもと・けんじ)
1954年、兵庫県生まれ。大学在学中にデビュー作『匣の中の失楽』を「幻影城」に連載し、1978年に幻影城より刊行。日本ミステリ界に衝撃を与えた。1999年には『入神』で漫画家としてデビュー。ミステリ、漫画、SF、ホラーと幅広く活躍し、ファンからの熱狂的支持を受けている。著書に『匣の中の失楽』(講談社)、『囲碁殺人事件』(東京創元社)など多数。 495円