皆川博子 35件 人気順 新着順 聖女の島 皆川博子 砲弾に砕かれて坐礁し、そのまま化石となった巨大な軍艦のように見える孤島に、修道会のつくった矯正施設がある。売春、盗み、恐喝等の非行を重ね、幼くして性の快楽を知った放恣な少女たちが、惨劇の幻影におびえる聖女の下に集められている。そして、あの悪夢が……。謎と官能に満ちた、甘美な長編恐怖小説。 715円 戦国幻野 皆川博子 東海の強国駿河は、守護今川氏親(うじちか)の手で着々と覇道を進んでいた。東に北条、北に武田、大国が激しく牽制しあう戦国の世、氏親とその妻妾の息子たちも、奇しき愛憎の闘いに巻きこまれてゆく。野望のままに、広大な富士の裾野を馳ける武者の修験者たちの凄絶な生と死。今川一族が興亡を描き切った傑作長編。(講談社文庫) 1,047円 光源氏殺人事件 皆川博子 藤谷建設の会長綾子は、夫の死後堅実に社業を担ってきた。先妻の子和正は畑違いの国文学者で、その年若い妻尚子は、一族の青年秋弘との罪の子を妊娠している。素知らぬ顔の和正は、秋弘に源氏物語に関するある調査を命じるが、驚くべき秘密が判明しかかって……。愛執の悲劇を、王朝物語に託す推理長編。 550円 乱世玉響 蓮如と女たち 皆川博子 人は生得あさましいものであるが、南無阿弥陀仏と称えれば、必ず救われる――平易な言葉で教えを説き、近畿一帯に大勢力を振るった英邁なる高僧は、私的にはどのような男であったか。争乱と災厄の世に、真宗王国を築き上げた、常人を超えた精気の人蓮如の真実を、宿命の娘たちの恐るべき眼で描く、話題の長編。 683円 恋紅(新潮文庫) 皆川博子 遊女屋の愛娘ゆうは大勢の花魁や男衆の中で、華やかな郭の裏も表も見て育った。ある日、芝居見物に出かけたゆうは、升席にいる男を見て衝撃を受ける。五年前、雑踏で途方にくれていたゆうを救い、優しさで包み込んでくれた旅役者だった。一緒になれるなら滅びてもいい――。そう心に刻んだ幼い日の記憶を頼りに、無名の役者に縋りついていく女の情念の世界を描く、直木賞受賞作。 550円 アルモニカ・ディアボリカ 皆川博子 第12回本格ミステリ大賞受賞、そして本の雑誌増刊《おすすめ文庫王国2014》国内ミステリー部門第1位に輝いた『開かせていただき光栄です』の待望の続篇、ついに刊行! 前作のラストから5年後の1775年英国。愛弟子エドらを失った解剖医ダニエルが失意の日々を送る一方、暇になった弟子のアルたちは盲目の判事の要請で犯罪防止のための新聞を作っていた。ある日、オックスフォード郊外で天使のごとく美しい屍体が発見され、情報を求める広告依頼が舞い込む。屍体の胸には〈ベツレヘムの子よ、よみがえれ! アルモニカ・ディアボリカ〉と謎の暗号が。師匠を元気づけるには解剖が一番!と、アルたちはダニエルと共に現場に旅立つ。それは、彼らを過去へと繋ぐ恐るべき事件の幕開けだった。ユーモアとペーソスに満ちた絢爛な歴史ミステリ、オールスター・キャストで再度開幕! 1,100円 開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU― 皆川博子 18世紀ロンドン。外科医ダニエルの解剖教室から、あるはずのない屍体が発見された。四肢を切断された少年と顔を潰された男性。増える屍体に戸惑うダニエルと弟子たちに、治安判事は捜査協力を要請する。だが背後には、詩人志望の少年の辿った稀覯本をめぐる恐るべき運命が……解剖学が先端科学であると同時に偏見にも晒された時代。そんな時代の落とし子たちがときに可笑しくときに哀しい不可能犯罪に挑む。 990円 U 皆川博子 第一次世界大戦中の独軍と一七世紀初頭のオスマン帝国。戦争に翻弄される三人の少年、ヤーノシュ、シュテファン、ミハイは、時空を超えて巡り合います。オスマン朝の風俗やUボート艦内の緊迫した雰囲気など、「幻想小説の女王」の目眩く世界をご堪能ください。 ※この電子書籍は2017年11月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 999円 倒立する塔の殺人 皆川博子 少女を殺したのは、物語に秘められた毒――戦時中のミッションスクールでは、少女たちの間で小説の回し書きが流行していた。蔓薔薇模様の囲みの中に『倒立する塔の殺人』とタイトルだけ記されたその美しいノートは、図書館の書架に本に紛れてひっそり置かれていた。ノートを手にした者は続きを書き継ぐ。しかし、一人の少女の死をきっかけに、物語に秘められた恐ろしい企みが明らかになり……物語と現実が絡み合う、万華鏡のように美しいミステリー。 660円 妖恋 皆川博子 男と女が落ちたのは、甘美な恋か、底知れぬ闇か。江戸の恋は、こんなにも妖しく、こんなにも切ない。年下の火消し鳶との祝言をひかえた女が、火事の夜に知ってしまった男の秘密に、自らの暗い深淵を覗き込む「心中薄雪桜」。「血の臭いをかぐと螢は死ぬよ……」。姉の家に男を誘う少女の闇を描く「螢沢」。菊作りに精を出す隠居した男が月夜に出会った、娘姿の人形を操る不思議な少年に魅せられてゆく「十六夜鏡」。変化朝顔に魅入られた男女の虚ろで残酷な恋の末路を、無垢な少女が見つめる「濡れ千鳥」。『開かせていただき光栄です』『少年十字軍』などで話題の著者が、江戸の四季の風物に彩られた七つの恋のかたちを描く。大人のための、そして大人の世界を垣間見たい人のための珠玉の短編集。 610円 蝶 皆川博子 三島由紀夫、中井英夫、澁澤龍彦らの系譜を継ぐ“美の幻視者”皆川博子の一頂点を示す珠玉の短篇集! 男がインパール戦線から帰還すると、妻は情夫と同棲していた。二人を銃で撃ち下獄した男は、出所後、小豆相場で成功。北の果ての海に程近い「司祭館」に特攻帰りの下男とともに暮らす。ある日、そこに映画のロケ隊がやってきて……。戦後の長い虚無を生きる男を描く表題作ほか、現代最高の幻視者が綴る、詩句から触発された8つの短篇。 「空の色さへ」はポオル・フォル、「蝶」は別所真紀子、今井豊、音羽和俊、「艀」「龍騎兵は近づけり」は横瀬夜雨、「想い出すなよ」はロオド・ダンセイニ、「妙に清らの」はハインリッヒ・ハイネ、「幻燈」は薄田泣菫、「遺し文」は伊良子清白の詩歌が引かれている。 解説・齋藤愼爾 580円 伯林蝋人形館 皆川博子 あらゆる文化ジャンルが爛熟を極めたドイツ〈黄金の1920年代〉を背景に、6人の男女の人生模様が交錯する! 第1次世界大戦に敗れたドイツ。極端なインフレと共産主義との闘いで混迷するなか、退廃的な文化は爛熟を深めてゆく。映画界では「カリガリ博士」に続きフリッツ・ラングやフリードリヒ・ヴィルヘルム・ムルナウらの〈光と影の芸術〉が花開き、表現主義建築が人々を驚かせ、演劇界ではブレヒトが独自の理論を引っさげて彗星のごとく登場する。 元プロイセン貴族の士官で戦後はベルリンでジゴロとして無為に生きるアルトゥール――彼を巡って紡がれた、視点の異なる6つの物語の中に、ナチス台頭直前の1920年代のドイツの幻影と現実が描かれる壮大な歴史絵巻。 解説・瀬川裕司 763円 たまご猫 皆川博子 遺書さえものこさずに自殺してしまった姉が、いたずらに鉛筆で紙に書き散らしていた“クライン・キャット”という謎めいた文字。この奇妙な言葉だけを頼りに、生前には知りえなかった姉の素顔をさぐろうとした妹を待ちうける、不可解な恐怖の正体とは? 日常生活にぽっかりとひらいた陥穽を描いた表題作「たまご猫」をはじめとして、夢とうつつの狭間に生じる不条理を題材とした、妖しくも美しい、10篇の恐怖のかたち。 616円 妖櫻記 上 皆川博子 時は室町。嘉吉の乱を発端に、南朝皇統の少年、赤松家の姫、活傀儡に異形ら、死者生者が入り乱れ織り成す傑作長篇伝奇小説、復活! 1,320円 妖櫻記 下 皆川博子 阿麻丸と桜姫は京に近江に流転し、玉琴の遺児清玄は桜姫の髑髏を求める中、後南朝の二人の宮と玉璽をめぐって吉野に火の手が上がる……!応仁の乱前夜を舞台に当代きっての語り手が紡ぐ一大伝奇、完結篇 1,430円 妖櫻記 上下合本版 皆川博子 時は動乱と呪法邪法に満ちた室町時代。赤松満祐が将軍義教を暗殺して挙兵し、満祐の側室野分がもう一人の側室玉琴を惨殺した夜から、死者生者入り乱れ運命が動き出す。南朝の血を引く少年阿麻丸は神器奪還の戦いに巻き込まれ、玉琴の怨念は活傀儡と化して野分と娘・桜姫に迫る。応仁の大乱の足音が迫る時代を舞台に絢爛に繰り広げられる、著者畢生の傑作伝奇小説。 ※本電子書籍は、「妖櫻記 上・下」の合本版です。 2,750円 みだら英泉 皆川博子 文化文政期、美人画や枕絵で一世を風靡した絵師・渓斎英泉。彼が描いた婀娜で自堕落で哀しい女の影には三人の妹の存在があった――。爛熟の江戸を舞台に絡み合う絵師の業と妹たちの情念。幻の傑作、甦る。 814円 影を買う店 皆川博子 「作家M・Mが常連の喫茶店に通う私が気付いた、この店の密やかな性戯とは?」(「影を買う店」)他、皆川博子、最大の「偏愛幻想/奇想」小説集! 1,760円 花闇 皆川博子 絶世の美貌と才気を兼ね備え、頽廃美で人気を博した稀代の女形、三代目澤村田之助。脱疽で四肢を失いながらも、近代化する劇界で江戸歌舞伎最後の花を咲かせた役者の芸と生涯を描く代表作、待望の復刊。 979円 百八燈 皆川博子 映画監督の彼は、同業者の父の再婚相手、自分より年下の義母・塁子の口ずさむ歌に、18世紀半ば、イタリアで夭折した作曲家が死の直前に作った聖母哀傷の曲を重ね合わせ、映画を撮ろうとしていた。しかし、資金繰りは難航し、予算1億のところ半分を出資してもいいという映画会社は見つかったが、後の半分が工面できない。そんな彼に出資者を紹介したのは累子だったが、その資金をあろうことか彼の父親が攫っていった…。累子が口ずさむ魂送りの歌が送ったのは…!? 110円 12 TOP 電子書籍(本・小説) 皆川博子