妻籠め

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あらすじ

孤独を見つめる作家が描いた最高傑作!

 少年の頃に足を怪我し、父を亡くし母親の手で育てられたわたしは、母に気兼ねする内向的な性格になっていた。そして、親しかった友人の自死と、恩師とも言える神父の失踪。若き日の二つの喪失を抱えて生きるわたしの前に現れたのが、教え子である女子大生の真琴だった。
 心ざわめくわたしは、真琴に勧められるままに山陰の神社を巡る旅に出ることになった。それが、二つの喪失に関しての謎を解き明かすことになるとは――。
 波風の立たないように静かに暮らしていたわたしに、大きな転機が訪れる。
 構想6年。美しい文章で綴られた著者の最高傑作。

※この作品は過去に単行本として配信されていた作品の文庫版となります。