おしどり駕篭

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330円 木枯しの吹く城下町を彷徨う一人の狂女、悪政を欲しいままにする国家老黒木兵部の娘・千鳥の悲しい姿であった。その頃城中では、藩主の急逝によるお世継ぎの問題で、兵部と次席家老松坂善兵衛が激しく対立していた。兵部は次男の三之丞君を推し、善兵衛は異腹の弟に家督を譲ろうと家出した長男の弦二郎君の擁立を譲らず、遂に弦二郎君探索隊が出されることになる。ところ変わって花のお江戸は日本橋。と或る普請場でせっせと壁を塗る二人のいなせな若者、左官の源太と半次であった。仕事が終わると早速矢場当り屋へと駆けつける。看板娘の小蝶は下町娘の勝ち気さで、源太と逢えば惚れていながら、決まって口喧嘩の華が咲く。さて、国表から急便を受けて、弦二郎君の行方を捜してくたくたの江戸家老・神崎剛之進の肩を叩き、呼びかける若い男。意外や弦二郎君とは左官の源太だった。父の急死、兵部の陰謀を知った源太は、半次に小蝶への伝言を頼んで急遽国表へと向かう。源太の正体を知って驚く小蝶は、当り屋の全員、それに半次とお市を引き連れて、源太の後を追っ掛ける。弦二郎君の帰還の報に、兵部は袴田一平太ら刺客を向けるが、小蝶の機転で次々と失敗する中、鈴鹿峠で多勢に無勢、あわやというところを、小蝶らを救う旅人が現れるが、それは颯爽とした源太であった。再会を喜び合うのも束の間、相変わらず喧嘩を始める源太と小蝶。さて、小蝶は、千鳥の密使である腰元の楓が袴田たちに襲われているのを助け、一路国表へと急ぐ。そして、獅子舞に化けて潜入した源太と半次は、狂女を装う千鳥から悪人らの奸計を聞き、毒殺を企むという兵部の邸へと乗り込む。火花散る大乱斗、源太は小蝶らの応援を得て、兵部ら一味の髷を落として改心を勧めるのだった。兵部は千鳥の願いで助命され、改めて忠誠を誓う。暗雲去って一陽来復の城下町、三之丞には家督を譲り、そして千鳥の幸福を祈る源太は、半次を馬に引きずり上げて駈け去るのであった。すっかり悄気てとぼとぼと歩く小蝶の前に、二挺のおしどり駕籠が待ち構えている。その横には、半次とお市がすっとぼけた顔で笑っていた。源太と小蝶を乗せたおしどり駕籠が春の街道を進んでいく…。
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  • スタッフ
    原作 : 観世光太 監督 : マキノ雅弘 原作・脚本 : 観世光太 企画 : 小川貴也、福島通人 撮影 : 三村明 美術 : 桂長四郎 音楽 : 米山正夫
(C)東映

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