丹下左膳 飛燕居合斬り

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330円 太平の御世。だが裏では将軍側近の怪人物・愚楽老人が権謀算術の限りを尽し、侍はお家大事、町人は貧苦の吹きだまりで喘いでいる嫌な世の中でもあった。相馬藩の丹下左馬之介が長老・出雲の命によって相愛の萩乃を捨て親友・神島小十郎を斬ったのも、家老一派が左馬之介を襲い斬りさいなんだのも、時節のなせる業であった。そして、左馬之介の名はこの日を限りで相馬藩から消えたのだった。ある日、日光東照宮改修の命が愚楽の奸計で柳生藩に下った。僅か一万三千石の小藩に工事奉行の命。藩主・対馬守が思い余って藩の生字引・一風斉に相談したところ、柳生家重代の家宝「こけ猿の壺」に百万両の黄金が隠されていることがわかった。国許に早馬が走り、壺は柳生源三郎に守られて江戸表に向ったが、柳生藩を潰しにかかる愚楽老人は、隠密・蒲生泰軒に命じ源三郎を襲わせた。ところが別に壺を狙う二人組があった。百万両の秘密を嗅ぎつけた盗賊のお藤と与吉だったが、大乱闘の間に壺は乞食のちょび安の手にころがってしまう。追う泰軒と源三郎。と、その前に瓢然と現れたのは、黒衿がけた白紋付、刀痕も凄まじい隻眼隻手の浪人一人。人か魔か、飛燕の早業で追っ手を斬ったこの男こそ丹下左膳であった。
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  • スタッフ
    原作 : 林不忘 監督 : 五社英雄 脚本 : 田坂啓、五社英雄 音楽 : 津島利章
(C)東映

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